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シリーズ ふるさとの山々

三本杭(サンボングイ)
西田 六助
滑床・三本杭周辺図(クリックすると拡大図が表示されます)

滑床・三本杭周辺図
(クリックすると拡大図が表示されます)

三本杭(1225.7m)、鬼が城山系滑床渓谷の南側を代表する山であって、ほぼその中央に位置することから滑床山の別名がある。
三本杭という山名は珍しいもので、これは藩政時代、宇和島藩、吉田藩、土佐藩の境界の杭が山頂近くにあって、いつの間にか、この山の一般的な呼び名になっている。
山全体としてはなだらかな女性的な山容で、以前は全山ミヤコ笹に覆われていたが、鹿の食害が主な原因と言われ、平成13・14年ころから笹が枯れて黒い地肌を見せていた。この黒い表土は火山灰で厚さ10〜20センチほど、阿蘇の大噴火のときに堆積されたものと聞く。
平成19年3月に関係者などによって笹が植樹され、その笹が少しずつ成長している。
山頂周辺はアセビ等の自然林で、付近にはシャクナゲ、山ツツジ等の花々も多く4月末から5月にかけては県内外を問わず登山者で賑わう。

登山のコースとしては幾つかあるが、滑床渓谷沿いに行き、奥千畳(二の俣出合)から熊のコルへ登り山頂へ、そしてヒノキ尾根・御祝山・万年橋袂へ下る一周コースを紹介しよう。
いろいろな形容をしている奇岩・滝・滑を探勝しながら行くと良い。遊仙橋を渡り、百岩を過ぎると雪輪の滝であって、ここまでは一般の観光客も足を運んで来る。

落合淵の上にかかる雪輪橋を渡り、右岸(上流から下流を見て左岸・右岸としている)をひたすら上流へ向かう。途中には千畳敷、S字峡、皷岩等の景勝地もある。二の俣沢と本流の出合いで奥千畳と言われる場所に到着、広々とした滑の間を水が流れている。二の俣沿いの道をとり、高度を稼ぐ、周辺は自然林の中で、沢の水が枯れてやや平坦なブナ林を過ぎ、小さな尾根を巻いて上ると尾根道にでる。三本杭と八面山との最低鞍部であって、「熊のコル」と言われている。南側は高知県四万十市黒尊の谷で、右(西方)の尾根道は八面山へ、左が三本杭への道で高度差約150mの急坂、ブナを中心とした自然林の坂を登りきると「三本のたるみ」と呼ばれている鞍部で、左手の丸いドーム形の山容が頂上で右手の山が横ノ森である。
この「たるみ」と山頂付近には鹿の食害を防ぐためにネットが張られているので、出入り口は必ず開閉するよう注意を・・・。頂上は広く、中央に一等三角点(本点)の基石があり、360度の展望を楽しむことができ、天候に恵まれると遠く石鎚山を望むことも可能。

下りは桧尾根のコースをとる。横ノ森の腹を巻くような道からブナ林の坂を下るとシャクナゲの群落があり、尾根道を行くと三等三角点のある御祝山(998m)であって、ここからは急な長い下りになる。足を痛めないようゆっくりと歩を進める必要があろう。人工林の中を下って行き、沢の音が聞こえて来ると下山口は近い。万年橋のたもと、朝出発した地点に下って来る。

早春から初夏にかけての花々や新緑、秋の紅葉と,いつ登ってもそれぞれの季節感溢れる魅力をもっているが、冬場は厳しいものがあって一般には薦められない。

滑床駐車場から高度差は約860m、距離約11kmで歩行時間は登り3.5時間、下り2.5時間を見ておいて欲しい。

中央が三本杭奥にある
三角形の山は高月山

三本杭山頂の枯死した笹原

三本杭近くのヒノキ尾根のシャクナゲ


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